- 特徴
釘を使わない挿し鴨居造りの宿。明治3年の建築を現在のご主人が昭和25年に復元新築、青木鉱泉のシンボル丸窓もそのまま残し、太い欅の大黒柱を使い、松の梁を適材適所に使っています。この伝統ある木造建築が、鳳凰山登山口という所謂辺鄙な、そして静かな自然環境の中にあるというのが驚きでした。冬期休業中の夜半、雪明りの中に建つ宿を初めて見た時には身震いするほどでした。この建築を継承したご主人には感謝の気持ちさえあります。湯は一見無色透明無味無臭ですが、飲むとしっかりした鉄泉の味わい、浴後さっぱりして、遠赤外線効果か本当によく温まります。夕食時、土間の食堂では女将さんの手造り糠みそ漬けの匂いがしていました。
明治の紀行文作家、晩年を蔦温泉で過ごした大町桂月はこの地にも足跡を残していました。
谷音も大井川かと思われて、朝顔を聞く青木の湯
大町桂月
玄関
欅の大黒柱「挿し鴨居造り」
母屋二階
宿泊棟「からまつ」