'07 11/30 21:26
秋神温泉自然散歩村には、二棟の水車小屋があります。
私の父小林繁が、当時のものを移築したもので、
その一つは重要文化財にも指定されています。
ひっそりとたつこの水車小屋には、長い歴史と文化そしてドラマがありました。
秋神のわらび粉作り....... 文 小林繁 1972年
秋神の里 長い冬眠からさめた野山に木の芽がふくらみ、
山に白いコブシの花の咲くころ、
石屋根の脇を流れる小川では水車がコトコトコットンと回り、
秋神の里にもわらび粉作りが始まる。
残雪の御嶽・乗鞍岳がその風景を一層引き立て、また、小川の細道に
つりざおをかついだ子供達が魚を追う風景も今では遠い昔、
秋神の里からも、日本の田園からもなつかしい水車が姿を消そうとしています。
水はやさしい力を持ち水車をくるくる回す。
コトコトコットン、水車は水流を力に換えるすばらしい機械である。
この力のおかげで私達の村は、山に自生するわらびの根から澱粉を採ることを遠い祖先から教わり、
きびしい自然とたたかいながらこの村を守り、作り上げてきたのである。
その長い歴史の中で、わらび粉作りは村の人々と切り離すことのできない重要な産業だったが、
やがて時代の移り変わりによって、今日では忘れられた産業に変化してしまった。
私達の祖先が生んだ生活の知恵であり、重要な文化であることを私達は忘れてはいけない。
'07 11/26 22:12
22日の夜 ここ胡桃島で弘法様祭が行なわれました
弘法様の前で火を焚き 暖をとりながら湯飲茶碗でお酒を飲みます
笛と太鼓を鳴らしそれぞれが手作りの団子を弘法様にお供えして
ローソクに火を付けお祈りします
昔 弘法様がこの地を訪れた時 わらを燃やしそこから出たもので
何かを作りなさいと言われたそうです 出たものはワラビで
その根から澱粉を採りこの地の貴重な産業「わらび粉作り」が始まりました
'07 11/20 13:50
落葉し、少し寂しくなってきた林の中で一際目に付いたのが
このウリハダカエデです。
大量に残った翼果がまるで白い花の様に
不思議な雰囲気をかもしだしていました。
'07 11/17 22:48
クマツヅラ科の落葉低木 ムラサキシキブが美しい実を付けて
風に揺られていました まるで梅仁丹の様でかわいいですね
カワラタケはサルノコシカケ科の白色腐朽菌で制ガン効力を持っています
'07 11/16 18:23
晩秋の自然散歩村で唯一咲いていた山野草です
イヌショウマ(キンポウゲ科)
食べることができず役に立たないというところから名前が付きました
たぶん狂い咲きでしよう?
この寒空の下で元気よく咲いているイヌショウマにとても癒されました
'07 11/15 13:13
木の葉が落ち見通しがよくなった山を見ていると
大きな鳥の巣の様なものが目にとまります
これは熊だなといわれおもにクリ ミズナラ コナラの木によく見られます
熊が枝を折り木の実を食べその枝を尻の下にひいて場所を作るため
それがこの季節になると折られた木の葉は落葉しないので
枯れたまま大きな鳥の巣の様に目立つのです
8月クワの実を夢中で食べていた推定2~3歳のツキノワグマ
'07 11/14 21:22
この地点から1キロ先に秋神温泉がありその9キロ上流には千間樽高原があります
誰一人いない千間樽高原 白い雪原の向こうには御嶽山が勇壮にそびえ立ち
そして乗鞍岳が白い冠を頂に美しく私を迎えてくれました
壮大な自然に感動しながらその先に進めばダケカンバの林がまるで不思議な世界へのエントランスのように広がっていました
'07 11/14 20:21
ドロノキ(ヤナギ科)の葉が黄色と黒の美しいコントラストを描いています
カラマツの葉がしんしんと降り積もり道路をオレンジ色に.......
まるでじゅうたんの上を歩いている様な不思議な感触が足の裏に伝わってきます
昨晩 秋神温泉では初雪が降りましたが まだまだこんなキノコが採れます
BIGサイズのエノキタケ!すごいでしょう
'07 11/10 22:46
皆さんにはシラカバと呼ばれて親しまれているこの木は
正確にはシラカンバという学名を持つ カバノキ科の落葉高木である
秋神温泉周辺では5月中旬から爽やかな新緑が楽しめます
夏には白と緑の美しいコントラストが涼しさを呼び
また今頃からの季節 葉が落ちたシラカンバは白いイメージが
より一層美しさを感じさせます
そんな白い樹皮を持つシラカンバがこんな悲惨な目に遭っています
一度剥かれた樹皮は二度と再生しません
この写真の様に黒い帯となって残ってしまいます
これはとても悲しいことです
どうかこの美しいシラカンバの樹皮がむやみに剥かれない様に
祈りたいと思います
'07 11/9 22:32
枯れ葉の舞い散る自然散歩村の中で見つけたオプジェです
'07 11/8 23:28
紅葉も終り自然散歩村の中では 木の実達が美しく存在感を表しています
その一つにマユミ(ニシキギ科)があります
木が強くよくしなるため 昔から弓の材料として使われてきました
名前の由来もそこからきています
桃色の果実が4つに割れて その中に赤い果実を覗かせます
なんともかわいらしいですね
ノイバラ(バラ科)
山に入るとノイバラの棘が刺さり よく痛い思いをしましたが
秋にはこんなかわいらしい実を付けます
PS いよいよ来週から氷点下の森制作の準備に取り掛かります
今年も皆様に感動していただけるような
すばらしい氷の森を作りたいと思いますので応援してくださいね!
'07 11/7 19:47
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・千間樽高原から望んだ御嶽
・私の秘密の場所から見た御嶽 聞えるのは風の音だけ.......
'07 11/6 20:44
・秋神温泉より上流はカラマツの紅葉がとても美しく
山全体が黄金色に染まります
・紅葉は終わりましたが周りを見渡すとまだまだ木には葉が残っています
オレンジ色の葉が湧き立つように山をにぎわしているんですよ
・落ち葉のじゅうたんをさらりさらりと歩き
冷たい風を受けながら自然散歩村を歩いていると
少しセンチメンタルな気分になりますよ
'07 11/4 15:56
7月にマムシが鎌首を立てたような毒々しい姿を見せてくれた
あのアオマムシグサが落ち葉の敷き詰められた自然散歩村の中で
今度は毒々しい実を付けて目立っていました
'07 11/2 22:03
秋神温泉の小川ではイワナが産卵期に入り上流に集まってきています
イワナのカップルが産卵に向けて仲良く泳いでいます(大きい方が♀)
♀は身をくねらしヒレを使って小石を飛ばし産卵する為の場所を作っています
そこへすかさず他の♂達が♀を目がけて群がってきます
カップルの♂は♀にちょっかいをだす♂達を容赦なく噛み付き追い払います
残念ながら産卵の瞬間は見逃してしまいましたが産卵の為掘られた場所は
砂がかぶさり元通りにならされていました
♀は小石を掘りヒレをすり減らし
♂は他の♂を追い払う為に必死に戦ったのです
そこには子孫を残す為産卵に至るまでの一つのドラマがありました