'08 1/15 14:33
- 暖かく、柔らかな春先の様な穏やかな陽射しが射しています。
玄関先の気温、+1℃。暖かな日中です。
唐沢鉱泉の今年度の営業は昨日14日で終わりました。
【来年度は4月26日(土)からの営業の予定です。】
暫く、唐沢鉱泉は人気の無い静かな雪の中での冬眠です。
今年度もお引き立て、ありがとうございました。
また来春よりよろしくお願いいたします。
'08 1/11 20:44
- 午後8時半、気温+2℃。
雨がシトシト降っています。
この時期にこの温度、そして雨降り…。
不思議なほどの暖かさです。
天気予報ではこの週末から、また寒波と言っていますが信じられないような気候です。
男湯のあのど根性なニシキウツギは先月の4回目の開花の後、また小さいながらも5回目の花を咲かせようとしています。今年度の営業は後3日程です。
誰もいなくなったこの唐沢鉱泉で、花の咲き始めのこの花を凍みさせてしまうのは本当にかわいそうな気がします。
浴室の窓の外には、今にも地面に付きそうな長い長いカーテンの様に、簾の様にツララが垂れ下がっています。
雨がシトシトとツララから垂れ落ちています。
不思議な不思議な、標高1870mの風景です。
'08 1/4 22:33
- 明けましておめでとうございます。
唐沢鉱泉、今年もよろしくお引き立てください。
雪にすっぽりと包まれて、今年の新しい年が始まりました。
【信玄の隠し湯】と言い伝えられ、昔からの湯治の湯として地元の方々が権利を得ては譲りながら、代々奥山で営業を続けてきた唐沢鉱泉。歴史のある古い鉱泉宿でした。
父、両角重義が戦後の昭和28年から権利を得た後、永年準備期間として閉業しながらも、守り続けてくれた唐沢鉱泉でした。
昭和45年4月に重義の次男、両角重幸が結婚と同時に入山し、再開業いたしました。
電気も電話も、道路も、一人のお客様もない状態からの出発でした。
乗用車もタクシーも入れず、まずは道路造りからの始まりでした。
まだ今の様な重機の無い頃でしたので、コツコツ、コツコツと、手作りでの道路整備をして来ました。
三井の森の別荘地もまだ開発されておらず、今の4キロ弱の未舗装道路の約3倍ほどの道のりがありました。
主人は実に頑張ってくれた人です。
【道が良くなれば人が訪ねてきてくれる。
道が良くならなければ、商売として成り立たない…。】
主人の一念で、年々道路は整備され、タクシーも登ってくれるようになりました。
乗用車も何とか、登ってこられるようになって来ました。
車の腹を擦る石をだんだんに取り除き、側溝を整備し、横断溝を整備し、水捌けを作りました。
タイヤの埋まってしまう柔らかな箇所には石を詰めました。
パイスケ(作業用の竹のかご)などで私たちも土や石を運びました。
だんだんに重機も使用するようになって、道は段々に整備されて来ました。
お客様もだんだんに訪れてくださるようになりました。
永年のご常連のお客様が大勢いてくださいますことが心よりありがたく、何よりの励みになります。
初めてお越しくださる方は、今は滅多に無い未舗装の道にびっくりなさいますが、昔からのお客様は「本当に良くなった。」と、褒めてくださいます。
だんだんに改築、新築を繰り返し、電話も入り、電気も入り、水洗トイレまで出来ました。
標高1870mの山奥ですので、立派とは言えませんが、開業の頃に比べると随分変わりました。
全て、主人の努力の賜物です。
3人の男の子にも恵まれ、現在、長男夫婦、次男夫婦共にこの唐沢鉱泉で頑張ってくれています。
こうして、今年で開業後、38年目の新年を迎えました。
頑張ってくれた主人は、平成13年の夏、急逝しました。
今日が月命日に当たります。逝って、6年と5ヶ月が過ぎました。
父から引継ぎ、亡き主人の創り上げた唐沢鉱泉。そしてこの道路です。
私たちは主人の思いを繋げて、また今年も一生懸命頑張ります。
皆々様のお引き立て、今年もよろしくお願い申し上げます。